転勤の現状について
全国展開をしている企業に入社すると、必ずと言っていいほど転勤がつきまといます。特に新入社員の場合はその企業について知らないことが多いために全国の現場を経験させるという社員教育方針のもと、数年ごとに人事異動が出ることも珍しくないのです。
有名な業種として銀行があげられますが、一定の支店に長らく務めさせることで現地企業との癒着等を排除させる意味でも定期的な異動がおこなわれています。
また一般的にも若いうちは転勤をしていろいろな場所や部署を経験することが良いとされていて、若い頃の現場の経験を活かして将来企業の経営に携わってもらいたいという企業側の期待もあり、積極的に異動に応える若手社員も多いです。
しかし最近は地元で働きたいという人も増えてきています。高齢化が進み将来的には親の面倒をみたいという介護問題も注目されているとおり、人事異動に応えることが難しい状況にある社員もいるためです。
そのような風潮のもと、企業側も全国転勤がある従来の働き方以外にも、地域限定社員という働き方を提供している企業も出てきています。転勤がなく、ずっと地元で働き続けることができる働き方です。
給与面では全国転勤のある社員よりも下がるケースも多いようですが、地元で親の面倒を見ながら自分が働きたい企業で働き続けることができるという点では有意義な働き方と言えます。
特に近年では、昔のように是が非でも昇進したいという気持ちで働くというよりも、安心できる地元で長く働きたいという気持ちを持っている人の方が増えている傾向にあるようです。